ショパン ピアノとチェロのためのソナタOp.65
10月にショパンのソナタをやる予定なので,気分一新,新しい楽譜を買った.ついでにすぐやる予定はない無伴奏曲(というか無伴奏用編曲)の楽譜も購入した.
ショパンのソナタは学生時代にこーの氏と一緒に全部やって,盛岡に来てからも一度全楽章演奏している.盛岡での演奏は盛岡初演だったのではないかと密かに思っている.今回改めて楽譜を探したら,本棚の奥にぼろぼろ状態で発見された.だいたい頭には入っているし,新たに買う必要はないのであるが,なんとなくピカピカの楽譜で弾きたくて買っちゃった.以前使っていたのはPeters で,新たに購入したのは(チェロ,ピアノ問わず,初めて買う出版社だ)エキエル版.ショパンコンクールとかで使っている人もいる,いわゆる原典版というやつらしい.神戸楽譜の在庫を調べたら,Peters のものとほとんど値段が変わらなかったので,原典版てのがどのくらい違うものなのかと興味が湧いてこれを選んだ.パッと見た感じ,Peters と音が違うところや,スラーのつけ方が違うところがある.あと,指番号やペダル記号が書かれているのがちょっと邪魔くさい.コメンタリーは字が小さいのでまだ目を通していないが,いずれちゃんと読もう.ショパンはペダル記号も結構律儀に書いていたみたいで,パデレフスキ版の最初に載っている自筆譜にもペダルがかなり細かく指示されていた.ただ,ショパンが使っていたエラールとかはモダンピアノよりも響きが短いので,モダンピアノを弾く人が同じタイミングでペダルを踏むと音が濁ることであろう.ということを考えると,ペダル記号とか書かない方が良いんではないかと思う.
残りの2冊は,無伴奏ヴァイオリンやオルガン曲の,チェロ無伴奏編曲バージョン.ヴァイオリンの無伴奏に挑戦してみようと,ヴァイオリンの楽譜を買ってみたものの,オクターブ下げて読むのがつらく,さらにオクターブ下げても弾けない部分をどのように誤魔化すのかがわからないため,プロの書いたものであればそこそこいけるだろうという希望的観測の元に購入したのである.結論を出すには早すぎるようにも思うが,無伴奏ヴァイオリンについては,ヴァイオリンの楽譜をそのまま使っても別に変わらん,というくらいに無慈悲な編曲になっている.オクターブ下げてるだけぢゃん.そんなの編曲ぢゃねえよ.オルガン曲の方は,楽譜をみた感じしょぼすぎる.まあ,オルガンの荘厳な響きを目指してもどうにもならんことは初めからわかってたけど.そんなわけで,この2冊は失敗.