異常

エルヴェ・ル・テリエ「異常」読了

冒頭でパリの殺し屋の話があって,これはオシャレ系犯罪小説かと思ったら,その後は殺し屋とは全然関係ない登場人物が次々と現れて「なんじゃこりゃ」となる.3人目が現れるあたりで誰が誰だかわからなくなり,時系列も2021年の3月と6月を行ったり来たりしてわからなくなってくる.普段は登場人物一覧などは見ないようにしているのだが(見ちゃうとどういう話なのか予測がついてつまらん),今回は登場人物一覧を参照しつつ読み進めた(本の冒頭に一覧があるんだが,それ以外にしおりみたいな登場人物一覧の紙切れが付属してきてた).登場人物一覧を見ても,先の話は全然読めないから,さっさと見てしまえば良かった.

前半はものすごく面白かったのであるが,後半はなんとなくこうするんだろうなあという予測がついて,結局その通りになってしまって尻すぼみ.まあその,投げて終わってるねん.あちらこちらに気障で思わせぶりなセリフや引用が散りばめられていて,それらが大体において空振りになってる.最初の方で期待値が高かっただけになんだかなあ.

パリとニューヨークがよく出てくる.日本のドラマが東京ばっか扱ってるのと似たような感じなんだろうか.

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