給食

広島の給食業者が潰れて寮の食事が出なくなったというニュースがちょっと前にあり,大変なことですなあと思ってたら,同じ業者が岩手にも出張ってて,岩手の施設でも困ったことになっているらしい.どうしてそんな遠いところにある業者が岩手で飯作ってるのか知らんが,世の中色々と大変であるようだ.

そう言えば,以前住んでいた寮の食堂も,よその業者が入っていて,パートのおばちゃんが飯を作りに来てくれていた.あまりはっきりとした記憶はないが,夕食が2~300円程度で,朝食とかは100円とか200円だった.昼食は弁当を作ってくれてたような気もする.デフレ真っ只中の時期であったが,そんな値段で育ち盛りの子供らの飯を作るのはどう考えても不可能だった.おばちゃんたちの時給はほぼ最低賃金で,大会とか行事がある時は子供らが早朝に出発するために午前3時とか4時くらいに来てご飯作ってたけど,あれは多分サービス残業.ちなみに,献立なんかは本社から指定が来るんだけど,食材の発注・調達はパートの仕事なので,献立通りの飯が出たことはない.献立作ってその通り作れって言うなら,本社が食材の調達をちゃんとやって,パート調理員は調理のみの担当とすべきなんじゃないかと思ってたけど,そういうことにはなっていなかった.塾長は世の中のシステムをよくわかっていないのでアレなんだが,あんないい加減なのでいいものなの?で,食事がまずいとか,量が少ないとかなると,矢面に立つのはパート調理員で,本社の連中は何ヶ月に一度か,ぶらっと顔見せるだけであとは何もしていないと.学校自体も出鱈目な運営だったが,そこに出入りしている業者も同様に出鱈目なのであった.類は友を呼ぶor同病相憐むというやつか.

しかし,普通に考えて一食300円で,かつコンビニ的大量生産工場を使わずに,まともな飯ができるとは到底思えない.かつて塾長が極貧時代に,1日500円前後で生活していたことがあるが,そのときは業務スーパーでパスタを4kg買うとか,豆腐と納豆ばかりおかずにするとか,冷凍屑肉をkg単位で買う,みたいなことをしてなんとか成り立っていた.野菜とか魚はどう考えても無理であった.学生寮の食堂程度の規模だと,食材のスケールメリットはほぼない.本社側が食材をまとめて購入すればある程度安くなるかもしれないが,塾長のいた頃の寮ではそのようなことはなされていなかったし,広島の会社が岩手でやっているのであれば,岩手の地元食材をまとめてゲットすると言ってもたかが知れている.だから,いくらくらいかかるのか,という観点から言えば,「あなたがそこら辺のスーパーで食材を買って飯を作る」くらいの食材費はかかり,調理員のパート代がそれに上乗せされるわけだ.いや,どう考えても民間で儲けを出せる仕事ではない.

世の中を回す仕事をしている人々は,どうしてこんなケチな予算で大丈夫やって行けると思えるのだろう.自分以外はみんな自分に仕えれば良いとでも思っているのだろうか.

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