リベラル偏向

トランプはハーバードとかコロンビアみたいな名門大学に対する補助金を「リベラル偏向」であるとして削減するとかなんとか言ってるらしい.アホのことをアホと言って,クソのことをクソと言うのをリベラル偏向というのであれば,リベラルでないことはアホとクソ以外の何ものでもない.

我々の社会が(さまざまな問題を含むとはいえ)多少なりとも進歩してきたのは,アホのことをアホと言い,クソのことをクソと好きなように言えるような文化がここ2~300年の間にどうにかこうにか育ってきたからである.残念ながらそのような文化は,ごく一部の大学と,ごく一部の企業と,ごく一部の家族や特殊な集団くらいにしか存在しない.そのような文化が消滅するか,限界値を超えて減ってしまえば,残るのは21世紀初頭の技術を使うだけの類人猿集団ということになる.人類の未来は本当にそんなんでいいんですか.

日本の方はどうか.トランプほどの衝撃はないかもしれんが,文科省のクソ連中の言うことを聞かないと,大学への補助金が危ないかもしれない,という認識はおそらく多くの大学関係者にある.それはマイルドではあるが,トランプのやっていることと同じである.マイルドトランプ文科省.研究者が無駄金を使うのは良くない,というのはその通りであるが,残念ながら無駄金かどうかは今はわからないし,たとえ無駄金であっても使わなくては進歩はないんよ.それでも競馬やパチンコよりはマシな勝負だと思う.トランプも文科省も,自分たちのやっていることの意味が全くわかっていないのがすごい.どうやったらあそこまで愚かになれるんだろう.

ちなみにSNSでの罵詈雑言と,アホをアホ,クソをクソという文化は全く違う.アホじゃないものもアホと言い,クソじゃないものもクソと言うのがSNSの罵詈雑言で,これらの区別がつかん人は選挙権持っちゃダメだと思う.

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