プロジェクト・ヘイル・メアリー

A.ウィアー「プロジェクト・ヘイル・メアリー」読了

見たことのない部屋で記憶を失った状態で目覚めた語り手が,自分が他星系を航行中の宇宙船の中で人工冬眠状態であること,他のクルーは人工冬眠中に死亡していて,宇宙船内には自分一人しかいないことに気づくところから話が始まる.記憶を少しずつ取り戻しつつ船内で様々な作業をしていると,すぐ近くに明らかに地球産ではないと思われる宇宙船がいて…

宇宙系SFの要素がてんこ盛りのお話で,最初の方は楽しめたのであるが,後半になってくるとハリウッド映画的な,プロット重視の展開が見えてきてがっかりさせられる.緊張と弛緩を繰り返すのは物語や映画の基本的手法であるかもしれないが,そんなにしつこくしなくても十分面白いものはあるんだよな.

字がでかいから単行本にしたつもりだが,同じ早川書房の文庫と文字サイズを比べると,文庫の方が文字がでかいとわかって愕然.単行本だと行間が広いからなんだかゆったりサイズであるような気がしていた.それにしても帯がうるさい.

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