塾長のお気に入り(フランクフルト放送響のYouTubeチャンネル)

四年前に石原学舎のネット環境を光回線にした.そうしたら,アマプラとかYouTubeの画質がめちゃくちゃ良くなって,塾長史上最高の(しょぼい)動画視聴環境が出来上がってしまった.YouTubeのほとんど全てのチャンネルはクソだが,中には一流のプロが一流の技術で配信している宝石のようなチャンネルがある.その数少ない一つがフランクフルト放送響のチャンネルで,コロナ以降の配信動画は以前にも増して画質が良くなっている.演奏も素晴らしく,画質も(24インチのパソコンで見る分には)十分以上のクオリティで,アンプとスピーカーに繋いで聴けば,CDと遜色ないと思える音が聴ける(高級CDプレーヤーには及ばないとか,野暮なことを言ってはいけない.マニアでもなんでもない,普通の人間がこのクオリティの音と映像を楽しめるという,十年前,二十年前では想像もつかなかった状況を喜ぶべきなのだ).そして通常のCDと全く違うのは,ライブ演奏の映像であるということ.スタジオで録ったCDも良いが,ライブの映像がついているとそれはまた格別である.映像で騙されるなどという野暮を言ってもいけない.コンサート体験はそういうもんで,むしろオーディオで音だけ聴く方が不自然なんじゃないか.

これは一番最近のやつ.パソコンでも4Kでヘッドホンやアンプとか使って聴くとそのクオリティに驚く.隔世の感がある.録画も録音もめっちゃ気合いが入ったプロの仕事だ.なんでこれが無料なんだ.というか,同じような役割を担っているはずのN響はなんでこれができないんだ.

ちなみにブラームスの2番はこれまでに2回演奏会で弾いたことがある.1回目は京都の新しいコンサートホールができたときの柿落としの一環で,京都にある非音楽系の一般大学のオケの寄せ集め(京大と同志社と立命館)オケがコンサートをした時.このときはなぜかわからんが,ハンガリーの巨匠ルカーチ(全然知らんかった)が指揮をしたのであるが,リハの最初に「ワシは生まれて初めてアマチュアオケを振る」とぶちかましてくれて,一瞬でオケがかたまったのをはっきり覚えている.下手糞な英語で容赦のない指示を出し続けていたが,いかんせん我々は素人で言われたことは普通にできん.イライラとあきらめの仕事だったに違いない.誰が彼を騙して連れてきたんだろう.こちらとしては無二の経験ができたわけで,感謝しかない.演奏会後の拍手では,チェロだけが弦楽器セクションで立たせてもらった.あとでトレーナーの先生に聞いたら「リハーサルに来てた(本番で吹かなかった)代役のホルンと,チェロセクションだけ褒めてた」とのことだった.上の動画でチェロが立たされているのをみてそんなことを思い出した.

モダン楽器とチェンバロみたいなのもやってる.チェンバロが埋もれ気味で,これだとオケが多すぎるんだろうと推測できる.チェンバロの音量は現代の感覚からするとめっちゃ小さい.

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