BEFORE THE PARTY

W.S.Maugham "BEFORE THE PARTY"読了

モームの短編集から.タイトルにある通り,パーティーに出かける直前の家の中でのお話.四人家族で老夫婦と二人の娘および孫娘一人という家族構成.妹は独身,姉は結婚して植民地のボルネオで夫と娘と暮らしていたが,夫のハロルドが病死したためロンドンに戻ってきたことになっている.しかし,パーティー直前にハロルドの死因が病死ではないという話を妹がよそから仕入れてきて,あれあれ,ということに.

この短編集でこれまでに読んできたお話は,ほとんどが南国とか英国植民地の話であることに気づいた.代表作の「月と六ペンス」もそんな話だったし.ちなみに,この短編集に出てくる南国は,都会人が思うようなパラダイスではなく,常に何か暗い影を持った場所として描かれている.「月と六ペンス」は明るい話だったけど,短編だと明るい話にしにくいんだろうか.

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