マイナンバーカード

例によって物事を拙速に進めようとしていて,しかも「損害が生じても国家は補償しません」という文言もあるということで,塾長はマイナンバーカードの導入を見送り,勇気ある人柱の皆様方の動向を観察することにした.ポイント還元などはあるが,数万円の端金で犠牲者被験者になろうという人々が一体どのくらいいるものかと訝しく思っていたら,意外と日本国民は勇敢で人柱は十分に集まったようである.そうこうしているうちに登録間違いなどのミスが発覚して,まず犠牲者第一弾が始まった感じである.これはただ間違えただけで,特に大きな問題ではない.今注視しているのは,散発的に起きているこのようなミスではなく,大規模に情報を抜かれるような,犯罪組織が関わってくるような事例が生じたときにどうなるか,ということ.塾長はマイナンバーカードにどのような情報が紐づけられており,情報の抜き取りによりどのようなことが可能であるのか全くわからないが,狡猾な人々が善良で愚鈍な我々の思いもつかないような手を打ってくるであろうことだけはわかる.いつの世でも,詐欺師と国家権力に対して庶民は無力である.犠牲者第二弾は第一弾の犠牲者よりも酷いことになる可能性がある.メディアがきちんと報道してくれることを希望している.

諸外国ではマイナンバーカードに準ずるIDカードがもっと普及しているところもある.そういうところではどのようなセキュリティ対策をしているのか,セキュリティが破られた場合にどのような対応をしているのか,同じことを日本でやれるのかやれないのか,そのような情報を見たことがない.各個人が情報を見つけてくるスペシャリストになる必要があるのであれば,一体全体報道を専門とする人々の仕事はなんなんだろう.

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