寒い

昨日くらいから結構寒くなった.石油ストーブも稼働中.そして,チェロも例年の冬同様,毛布を被ることに.

何でこんなことになっているかというと,塾長が起きている間は室温が20度強であるのに対し,冬場は夜の室温が10度前後,本当に寒い時は5度とかになり,ペグ穴が広がりペグが縮むことで弦が緩んでしまうからだ.冬場に弦が緩むというのはよくあることで,暖かい都会に住んでいる人々はこれが乾燥によるものであると考えがちであるが,盛岡に住んでいると本質的な原因は寒さによる収縮であることがわかる.うちよりも暖かい家に住んでいるヴァイオリン弾きやチェロ弾きも,楽器を運ぶという作業をすると結構な確率で弦が緩むのだ.都会人には理解できないであろうが,外に5分いるだけでニスの表面にはヒビが広がる.車で運ぶにしても,一瞬は外に楽器ケースを出すことになり,その一瞬で楽器は一気に冷える.その状態で楽器に触れると,めちゃくちゃ冷たくなっている.これだけ一気に冷えるわけだから,ペグも一気に縮むし,ペグ穴も一気に広がるというわけ.ちなみに,学生時代にお世話になっていた楽器屋の親父は,チェロ表面のニスにヒビが入るという話をしたら,「暑さのせいではないか」と言っていたが,それは完全に間違っている.塾長の楽器だけでなく,友人の楽器も,冬にニスにヒビが入る.そして,そのままヒビが入ったままになる楽器もあれば,夏になるとヒビが閉じる楽器もある.塾長の今の楽器は暖かくなるとヒビが閉じ,寒くなるとヒビが出る.学生時代の楽器は,3年目くらいからヒビが閉じなくなった.ちなみにヒビ自体は,氷点下10度とかじゃなくても,ふつうに室温が10度を切るあたりから出る.もちろん,ニスの性質によっては出ないものもあるようだが,塾長が所持した楽器は全て冬場ニスにヒビが入るものだった.

口の悪い生徒さんからは「死体袋」と呼ばれていた.ひどいや.

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