ザリガニの鳴くところ
ディーリア・オーエンズ「ザリガニの鳴くところ」読了
1969年秋,湿地の櫓下で地元で有名な若者が死体で発見される.この時系列と,1950年頃から湿地に住み着いている,両親と兄弟から捨てられて一人で生活している少女カイアの話(1969年には成人女性になってるけど)が並行して進んでゆく.現代(1969年)とカイアの人生が近づくにつれて緊張感が高まってゆくという構成.ネグレクトと虐待と差別と推理小説と(ほんの少しの)環境問題が混じった物語で,ジャンル的には不明というかわざわざカテゴリー分けする必要もない気がする.前半の鬱々とした描写(自然との触れ合いだけが救いですわ)にうんざりしつつ,一気に読み終えてしまった.ヒマ人間万歳.まあ,読んでみたまえ.
