波動
理系物理演習は本日から波動分野へ.波動分野が難しいのは,(一方向にのみ進む波の場合),座標xと時刻tの2変数関数を扱わなくてはならないこと.特にxは力学における物理量(位置座標)からパラメタへ役割が変わってしまうので,そこら辺のところが理解できていないとなにがなにやらわからんことになるらしい.
塾長は常々「高校数学が一通りできるようにならないと,高校物理すらわけがわからん」と言っているが,波動分野においてもそれが成り立つ.三角関数の合成とか,和積公式みたいなのを当たり前のように使えないと話が進まんのよ.今日やった例題でも,変位がy=Asin(αx+βt)の形の正弦波があった時に,この波の波長,周期,速度を求めましょう,的な問いがあると,ほとんどの受験生は固まってしまう.教科書の公式とは一見異なる式を見たときにわからなくなるというのは,基本ができてないということ.これは生徒さんの問題というよりも,教科書と,それをなぞって教えている教員の問題であると考えている.ちゃんとやらないと,できるようにならんのだ.
ただ,ちゃんとやってもわからん生徒さんがいることも承知している.ちゃんとやってもやらんでもできない生徒さんはどうしても出てくるけど,少なくともちゃんとやればできるはずの生徒さんができるような教え方をすべきでしょう,というのが塾長の考え方.少なくとも,三角関数もベクトルも微積分も知らない公立高校の一年生に物理をやらせるというカリキュラムがクソであることははっきりしている.