名画を見る眼 II
高階秀爾「名画を見る眼II」読了
1冊目に続いて,著者の蘊蓄が延々と続く.有名な画家の中には専門教育を受けてない人もいて,学校教育や徒弟制度みたいなものに慣れている塾長には新鮮だった.20世紀になると,下手ウマなのかウマ下手なのか,ワシでも描けそうな絵を描く画家も出てくるが,よくよく考えてみれば,そんなワシでも描けそうな絵であっても,そもそもワシは描こうと思わないわけで,そんなことをしようとする人はすでに凄いのであろう.
この著者も有名人で,受験生時代にこの人の書いた文章を読んだような,あるいは英作文の問題でこの人の書いた文章の一部が出題されたような,曖昧な記憶がある.素人向けに易しく書いたのかもしれんが,なんだか吉田秀和的素人っぽさがあって,この著者が本当に美術の専門家であるのかわからない.