ヴァイオリン

散歩してたら,学生用と思われるアパートからヴァイオリンを練習している音が聞こえてきた.薄っぺらい外壁内壁のアパートだから,お隣さんがいたら文句言われそう.

塾長が京都にいた頃住んでいたアパートの隣室もヴァイオリン弾きだった.月に二、三回くらい音が聞こえてきたように思う.まあ,塾長自身あまり部屋にはいなかったので,もしかしたらもっと弾いてたのかもしれない.塾長の住んでいたアパートはめっちゃ頑丈で,家賃たった三万円なのに外壁鉄筋コンクリートで,内壁もコンクリートだった.地上3階建であったことを考えると,ある意味最強の建築物だった.だから,隣でヴァイオリンを弾いていても蚊の鳴くような音にしか聞こえなかったし,上の階で麻雀をしていても,窓全開の夏場くらいしかジャラジャラは聞こえてこなかったし,塾長も部屋で電子ピアノを弾いていた(大学入学早々,大阪のピアノ屋で電子ピアノ買ってきたんだった.京阪電車の中でプロのチェロ弾きを見かけて声をかけたのを思い出した).環境は強固で,人間はゆるゆるという,まさにぬるま湯の学生時代であった.今の盛岡の子供達を見ていると,なんだか色々と不自由だったり制限がかかっていたりして,気の毒なような気もする.緩かったのは塾長だけだったのだろうか.

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