ガウスの法則

定期試験に邪魔されて一週間遅れてしまったが,昨日から高3物理は電磁気学に入った.まずは静電気.ここが最初の関門になる.

電磁気学でつまづく理由はいくつかあるが,その第一は計算すべきことが二つあることだ.一つ目は場の計算,もう一つは力の計算(運動方程式やエネルギー保存則も含む)であり,前者は電磁気学に特有なもので後者は力学の応用問題と位置付けることができる.特に前者に関しては馴染みのない計算をすることになるため,毎年混乱している生徒さんを見ている.

場の計算とは,静電気においては,与えられた電荷分布に対して電場や電位を求めることに相当している.電場の求め方には二通りあり,一つはクーロンの逆二乗則+重ね合わせ原理,もう一つはガウスの法則である.逆二乗則は割と使える生徒さんが多く,ガウスの法則に関してはウチに来た時点で,あるいは予備校の最初の授業でちゃんとできた生徒さんは皆無であった.教科書にきちんとした記述がないことと,学校でも特に重点的にやっていないことが原因だろうと推測している.しかし,ここができるかできないかで,ある種の問題が大問全部落とすかどうかということになることを考えると,きちんと学んでおくことが絶対必要であろう.今年の京大の問題,去年の東工大の問題は,教科書で表面的な公式を使えるようになるだけでは手が出ない本格的なものだった.ということで,ガウスの法則に関しては,以前の単振動ルーチン問題集のように,ルーチン作業でできるようにならなくてはならない問題集を作成してしつこくやらせることにした.昨日最初の方をやってもらった感じだと訳が分かってない様子であったので,来週また復習してもらうだ.最初が肝心なのだ.そして,ガウスの法則の計算ができるようになったらなったで,電位の計算ができなきゃならん訳で,ほんとに気が抜けませんや.

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