Apple Music ハイレゾ・ロスレス

そういえばロスレスなんてどうせわからんからと思って,Apple Music は一度も使ったことがなかったということを思い出して,とりあえず一ヶ月の無料体験だけやってみることにした.

石原学舎の環境は,パソコンからusb dac を経由して普通のアンプに繋いで,そこからスピーカーに繋ぐ,というものである.金もないし,あってもオーディオに使う気はないので,アンプはDENON の一番安いRE390で,スピーカーは親類が誰かからもらったものをさらにもらったもので素性がわからない(木でできている大きくて重いやつ.昔の人の感覚だと安物かもしれんが,今の人から見たらそこそこ高価なものに見えるだろう),というやる気のなさである.ただ,世の中の大部分の人々よりはいい音で聴いているとは思う.スマホ+イヤホンと比べれば,さすがに全然次元が違う.

それで,Apple Music のハイレゾロスレスにしてみたら何か変わるのか,というのが問題.10年以上前にiTunes Store で購入したジャコッテのバッハは良い音になった.mp.3からなら変化は明らかにあるように思う.じゃあ,もう少し最近買ったAACのものと比べてどうかというと,塾長には違いがわからない.CDとAACの違いがわからず, AACとロスレスの違いもわからない.当然,ロスレスの16bit と24bit の違いもわからない.耳がおかしいというのもあろうが,そもそもアンプがハイレゾに対応していないし,スピーカーも(何十年も前のやつだろうから)当然ハイレゾには対応していない.違いがわかるはずがない.結局,Apple Music の利点は,以前から音がイマイチであると感じていた昔のクラシックのmp.3ファイルの音がCD程度になるということと,CDの試聴のように好きな歌手(吉幾三とか,坂本冬美とか昔のフォークみたいなやつ.最近はCD屋で試聴とかないし)を色々聴いて,気に入ったアルバムを実物のCDで買うための手掛かりにするのが正しい使い方だろうと考えている.これに毎月1000円課金するのが理にかなっているのかはよくわからない.

ちなみに,これまで塾長が最も大きな変化を感じた試聴環境の変化は,2年くらい前にスピーカーの位置を変えた時に起きた.それまでは畳の上に直置きで,座っているところからだと机が邪魔になってスピーカーが隠れていた.その状態から,スピーカーを使っていない椅子の上に置いたところ,音が激変したのである.急に全部の音が聞こえるようになって,目の前にちゃんとオケや室内楽団体がいるような聞こえ方になった.ちゃんとした人は最初からこのような試聴環境を整えて聴いているのであろう.ここ何年かは過去最高の音環境で音楽を聴いている.ロスレスよりも,ハイレゾよりも,スピーカーの位置の方が(うちの場合は)重要だったってことだな.もちろん,安物のアンプとスピーカーすら使えない環境だと,この程度の音にもならんわけだ.ウォークマンに30万とかいう話を見てると,日本は貧乏なんだか金持ちなんだかわからなくなる.1/10の金でもう少しましな音が多分聴けるよ.

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