ポンペイ
こないだの英語の授業で,長文のネタがポンペイ遺跡だった.当然知っている話だと思ってたら,生徒さんは二人とも「??」という顔をしていたので「君たちはものを知りませんなあ」と笑っていたのであるが,よくよく考えると塾長も中高生の頃はポンペイとかベスヴィオスの噴火とか知らんかったような気がする.いつ知ったんだっけ.
うちでは英語(高校レベル)だけの授業はしていない.数学とか理科を教えていて,時間的余裕があると感じた時しか授業で取り上げることはない.これまで英語を教えてきて分かったことは,基本的な文法事項と最低限の単語を詰め込んでもらわない限り,こちらが何を教えようとも前進できることがないということだ.中学レベルなら学ぶことが少ないため,あまり真面目に取り組んでいなくてもそこそこできるようになるのではあるが.
ここは数学とか理科と異なる点であると言える.数学などは,考え方の要点が身につけば,あるいは何らかの計算技術が身につけば,それだけで他の分野に応用できることが結構ある.しかし,語学に関していえば,たとえ前置詞at の用法を辞書に載っている限り全部覚えたとしても,それは読み書きには何の役にも立たない.「つべこべ言わずに覚えなさい」と言わざるを得ない事柄の分量が,理数科目と比べて桁外れに多いのだ.
で,金曜日の最終コマの生徒さんはまあまあ余裕があるので,30分くらいかけて英語長文の精読と多読をやっていると.精読の方は2,3センテンスを20分くらいかけて丁寧に分析してもらい,多読の方は400words 程度の文章を2分程度でさっと読んでから内容把握問題を(読み返さずに)やってもらっている.分量的には1:10くらいで,時間的には2:1くらい.多読の方をもう少し時間短縮できるとええな.そして,普段の勉強でも自分がどちらモードで勉強しているのかを意識し,精読モードでやっているのであれば,うちでやってる分析のようなことを丁寧にやり,抜けている文法事項とか,初見の表現などを少しずつ詰め込んでゆくようにする,それをコツコツやるだけで大学入試程度の英語は楽に身に付く.英語が苦手な人は,この程度の楽な(見通しの良い)作業をサボってるのよ.