カルテットコンクール/松脂
先日ボーッとYouTubeを見てたら,英国ウィグモアホールでの弦楽四重奏コンクールが出てきた.このホールは室内楽用の小さなホールであるが,室内楽の演奏会をしばしばアップロードしててくれていて,塾長もそのうちのいくつかを見たことがある.画質も音質もよく,土日の楽しみの一つだったりする.
参加していたカルテットはどの団体も上手であった.ショパンコンクールもそうだけど,技術的にある一定以上のレベルに達している個人や団体に対して,順位をつける意味があるのかどうかは疑わしい.そもそも審査員に,あれだけ優秀な奏者や団体を評価する見識と耳があるのかどうか.もちろん,我々極東の島国に生息している外野としては,これまで存在を知らなかった奏者や団体を知ることができる機会なので,動画が配信されること自体はとてもありがたい.ま,要するに,コンクールとかじゃなくて,音楽祭で十分なんじゃね,ってこと.
若いカルテットを見ていて少し気になるのは,彼ら彼女らの身体の動きが相当に不自然なことが多いこと.チェロはそもそも座って弾くので,そんなに違和感がないのだが,ヴァイオリンとかヴィオラとかの体の揺らし方とか構え方って,いかにも長持ちしそうにないというか,いつか身体を壊しそうなのをよく見る.こういうよくわからん動きのカルテットが増えてきたのは21世紀になってからのように思う.室内楽界に何かメソッド的な変化か美意識的な変化があったのだろうか.オケ奏者やソリストについてはそのような変化は見られないので,結構不思議.
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一万円の松脂を落として割ったので,新しい松脂を買った.
もったいないからといって,電子レンジとか湯煎でくっつけるというようなケチ臭いことはしない.塾長は貧乏だが,ケチなのは嫌いなのだ.松脂は落としたりぶつけたりして割るたびに別のやつを使うことにしている.特に意図はない.気分を変えるという感じだろうか.塗り方を工夫すれば,どんな松脂でも大体自分の好みの弾き心地になるのは知っている.一万円の松脂も,「ベルナルデルと何が違うのかわからん(ベルナルデルは1500円くらい)」と思いながら使っていた.
今回買ったのは,ラーセンのヴァイオリン用.ヴァイオリン用にしてはよく引っかかる.まあ,普通だ.というか,塗る量をコントロールして,大体摩擦力が同じくらいなるようにしているので,松脂のキャラクターなんかどうでもいいんだ.気分転換が大事なんじゃ.