留学
今朝の地元紙のネット版に,市内の私立高校で留学生を受け入れるというニュースが載ってた.中国で高校2年生までの課程を終えた生徒さんを9月に受け入れ(日本語がある程度できる生徒に限る),半年かけて準備してからこちらの高校の高3課程に入れて日本の大学の受験準備をするということらしい.駅伝高校がアフリカで足の速い子供(戸籍制度がまともに機能していない国の子供の年齢って,どういう扱いになるんだろう)を買ってきて日本で走らせるようなもんだな.難関大学の合格実績を積み重ねるには優秀な生徒が多人数必要だが,岩手県(や近隣地域)だけだとそもそも生徒総数自体が足らないから,そんならよその国から輸入すりゃええわ,というアイデアなのであろう.こういうのを経営努力という.地方だと私立学校自体少ないから競争が起きない.他の学校ももっと色々と頑張らないと,おかしな学校ばかり生徒数が増えて儲かって,子供達の選択肢がなくなるという悪循環が続くよ.
ちょっと気になるのが,最近こんな感じで明日のことしか考えてないタイプの経営が増えていること.特に,「金でなんでも解決しようとするのは成長の阻害要因である」「時間と労力をかけないと立派になれない」ということを子供達に教えるべき教育施設が時間と労力をかけない手法で何かを成そうとするのはどんなもんかなあ,と思わんでもない.
まあ,こんなことは地方の私立学校に限ったもんではない.世界に冠たる米国の大学ですら,多様性を言い訳にして人種や性別ごとの定員を定めてたりするから.本当に多様性が重視すべきものなのであれば,富の分配をきちんと行い,マイノリティにも十分な教育を施せる環境を作るしかあるまい.それだと金と労力がかかるから,教育課程の最後のところで入口に差別を設けているわけだ.まさに,今日のことしか考えてないよね.アホらし.