OB襲撃

昨年在籍していたOB二人が顔を見せてくれた.一年間大手予備校で浪人し,一人は京大,もう一人は国公立の合格発表待ち状態.二人とも健康そうでよかった.浪人生活は生活リズムが崩れがちで,塾長のように昼夜逆転してしまうこともある.予備校の存在は,朝起きて夜寝るという当たり前の生活をするためのものであると再確認したのであった.

二人のうち一人は,予備校にはほとんど行っていなかったらしい.塾長も満員電車が嫌で一ヶ月で予備校に行かなくなったが,そういうのはリスクが高いよね.この生徒さんは共通テストの点数を見る限り,興味のある科目以外はまったく勉強していなかったのがうかがえたが,本人に聞いたら実際そうだったんだと.芸は身を助けるというか,一発芸は身を助けるというか.

もう一人の子は真面目に予備校に行っていたそうだ.都心の予備校だと誘惑も色々あったと思うが,よく頑張ったなあ.初めて知ったのは,寮の場所によって学費がずいぶん違うということ.山手線内の寮だと,びっくりするくらいお金が必要で,東京じゃないところの寮だとまあ許せる程度の学費で済む.こんなところにも格差社会の縮図が見え隠れしている.

毎年卒業生には本か何かをお祝いにあげているのであるが,この二人には去年あげるのを忘れていた.で,ちょうどいいから今日一年遅れで渡しておいた.どんな本をあげるかは結構悩ましく,あまりにも本人に関係ないものだとあれだし,かといって本人に関係ある分野のものを塾長が持っていないこともあるし,そもそも塾長があげたくないものもあるし,持っていても仕方ないものをあげても無意味だし.そういえば,何年か前に万年筆をあげたこともあるな.若者で万年筆を使う人は少なく,その生徒さんのペンケースに万年筆があったのをみて仲間を見つけたような気分になり,使わなくなったパイロットをあげたんだった.多分卒業祝いで一番高価だったのはあれだわ.ちなみに,今日きた生徒さんの一人も万年筆使いであるが,彼の場合はご家族の形見のモンブラン149という,万年筆の王様を使っているので,塾長があげるようなものはないのである.

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